波を求めて
サラリーマンの俺ユキヒサは毎日残業続きのダメサラリーマンだ。今日は珍しく休日。そんなひょんな日常の話。
俺は海をなぜか見たくなった。学生の頃海の近くに住んでいたこともあり、よく友達と喧嘩したり、嫌なことがあったり、大きな決断をするときはいつも海をみる。
いまは社会人になって東京の街に染まってしまって海に行くなんか普段はだるくてやめてしまうのだかなぜかいきたくなった。
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俺は車を走らせ、5時間かけて海に行った。なにをするでもなく海にいった。
海に着くやいなや走って海岸のベンチにすわりぼーっと波の音を聞きながら真っ直ぐにどこまでも続く水平線をながめた。
そうやって負のスパイラルに陥っていると俺の隣に高貴な老人がすわってきた。
老人「なんかあったのかね?」
俺 「いや、会社をやめようとおもって。」
老人「ならやめればいい。なにをなやんでいるんだい??」
俺 「いや、辞めたいから辞めたといって会社を辞めていたら生活ができなくなるではないじゃないですか?仮にこの会社をやめて次の会社にいっても状況が今よりもわるくなるかもしれない。」
老人「そのときはまた辞めればいいじゃないか」
俺 「そんな何社もたらい回しに辞めていたら私の職歴がめちゃくちゃになるじゃないか、そうなったらもう雇ってくれる企業がなくなるから困っているんです。」
老人「そのときは起業すればいい。いいかい??なにかを決断するときに先のことを考えていては絶対に決断できない。今の会社を辞めた先に幸福が待っているなんて確率はゼロに近いかもしれない。しかし、今行動せずに我慢してずっとその会社にいたら可能性は絶対にゼロだ。行動を起こすときは先のことも考えなくてはいけない。けれど、本当に重要な決断は、先を考えたらぜったいにできない。」
その次の日に俺は会社をやめた。